Topics
トピックス
令和3年7月からPDFで受領できるようになった電子納税証明書
2021/07/15
[相談]
会計事務所に勤務する者です。
令和3年7月から、納税証明書の交付手続きが改正されると聞いたのですが、その概要を教えてください。
[回答]
令和3年7月1日から、オンライン請求できる電子納税証明書の形式に、PDF形式が追加されました。
[解説]
1.納税証明書とは
納税証明書とは、法人税や所得税などの確定申告書等を提出した場合の納税額、所得金額又は未納の税額がないことを証明する書類です。
この納税証明書は、事業開始から1年以上経過している法人や個人事業主が新たに融資を受けるときなどの必要書類とされています。
納税証明書には4つの種類があり、具体的には下記の表のとおりです。
2.令和3年6月までの納税証明書交付請求手続きの方法
令和3年6月までの納税証明書交付請求手続きの方法は、下記の3通りです。
① 郵送で交付請求する方法
② 税務署の窓口で交付請求する方法
③ オンラインで交付請求する方法
上記のうち、③のオンラインでの交付請求はe-Tax(国税電子申告・納税システム)を通じて行うこととされており、交付請求した納税証明書の受け取り方法については、書面の納税証明書を税務署窓口又は郵送で受け取ることや、電子納税証明書(XMLファイル)のいずれかを選ぶことができます。
ただし、令和3年6月までに交付される電子納税証明書(XMLファイル)については印刷して使用することができないため、あらかじめ提出先の金融機関などに電子納税証明書(XMLファイル)の提出が可能かどうかを確認する必要がありました。
また、令和3年6月までの電子納税証明書の交付請求については、電子委任状を添付して行うことができないため、代理人が電子納税証明書を受領することはできませんでした。
3.令和3年7月からの納税証明書交付請求手続きの方法
令和2年度税制改正により、令和3年7月1日以降の電子納税証明書の交付請求については、その請求時にXML形式による発行か、PDF形式による発行かを選択することができるようになりました。
新たに選択できることとなったPDF形式の電子納税証明書には、真正性を確認するための2次元バーコード(QRコード)が印字されていることから、それまでのXML形式による電子納税証明書とは異なり、印刷して使用することが可能となりました。
また、代理人による請求も可能となりました。
[参考]
国税庁リーフレット「ネットで便利に納税証明書」、e-Taxホームページ、財務省「令和2年度税制改正の大綱」など
Contact