[相談]
 私はパンの製造小売店(イートインスペース併設)を営んでいます。
 当店には、パンを単品で販売するだけでなく、3個以上まとめて購入すると1個当たりの単価が安くなるという、セットメニューがあります。
 ここでお聞きしたいのですが、レジでセットメニューを購入してもらう際、お客様から「セットメニューのパンの内、2個はイートインスペースで食べるが、残りの1個は家に持ち帰りたい。」という申し出があった場合、そのセットメニューの販売について適用すべき消費税率は、何%になるのでしょうか。、今年10月1日(消費税率の引き上げ日)をまたぐ期間の料金にかかる消費税率は、何%になるのでしょうか。
 なお、9月と11月の検針日は、それぞれ15日の予定です。

[回答]
 ご相談の場合、セットメニューの販売について適用される消費税率は、10%となります。

[解説]
1. イートインスペースのある店舗で、適用すべき消費税率を判定するタイミング
 消費税法上、イートインスペースなど、「飲食設備のある場所において、飲食料品を飲食させる」行為は「食事の提供」として、軽減税率の対象となる「飲食料品の譲渡」とは区分され、10%の税率が適用されることとされています。
 イートインスペースのある店舗では、店内飲食の注文と持ち帰り用の注文が混在することになりますが、その販売についての消費税率を判定するタイミングは、顧客からの注文時点(レジで会計をするとき)とされています。
 このため、イートインスペースのある店舗では、レジでの会計の際に、顧客がその商品を持ち帰るのか、あるいは店内で飲食するのかを確認して、その確認した内容にしたがって、適用する税率を決定し、レジでの会計を行うこととなります。

2. セットメニューの一部だけを顧客が持ち帰る場合の考え方
 商品を単品で販売する場合に適用する消費税率の考え方は、上記1.のとおりです。
 これに対して、今回のご相談のように、セットメニューの一部を店内飲食し、残りを持ち帰る場合には、セットメニューそのものを「一つの商品」として考えることとされています。
 このため、仮に、セットメニューに含まれている商品の1部を持ち帰ったとしても、持ち帰る商品について軽減税率は適用されません。
 したがって、顧客がレジで会計をする際に、セットメニューに含まれる全部の商品ではなく、一部の商品だけ店内飲食するという意思表示をした場合には、そのセットメニューの販売について適用される消費税率は、8%(軽減税率)でなく、10%(税率引き上げ後の標準税率)となります。

 軽減税率に関する消費税法上のルールは、とても複雑です。今回のご相談のようなセットメニュー販売については、事前に接客マニュアルを整備したり、販売員等に対する教育を行ったりしておかないと、顧客からのクレームを招くかもしれませんので、事前に各種の対策を講じておく必要があるでしょう。

[参考]
 改正法附則34、国税庁「消費税軽減税率制度に関するQ&A(個別事例編)」など

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
  本情報の転載および著作権法に定められた条件以外の複製等を禁じます。